頭皮のフケ症、フケはないけれども頭皮がかゆい、眉間が赤い、鼻から頬が赤くて皮が剥ける、耳垢が多くてかゆい、耳の後ろに垢が多いなどいずれも皮膚科学的には脂漏性皮膚炎（湿疹）と呼ばれております。
日本での治療はステロイド外用、ビタミンB2B6内服などですが、現在世界的には抗真菌剤外用が主流です。それはマラセチアと呼ばれるカビが原因であることが多いからです。
当院では、症状のある部位から両面テープでフケを採取し、染色後に顕微鏡でマラセチアが増加していないか確認後、増加していれば抗真菌剤外用治療、コラージュフルフルシャンプーをお勧めしております。
もともとマラセチアは皮膚の常在菌ですので、どなたの皮膚にも存在しています。正常の量よりも増えているかどうかで、抗真菌剤の外用が効果があるか否か決まりますので、脂漏性皮膚炎の患者様は是非検査を受けてみてください。
治療は抗真菌剤外用が中心ですが、1日2回頭部全体に外用することは、髪の毛がべたついてしまい困難と思われます。そこで当院では外用は入浴後１回とし、洗髪時にコラージュフルフルシャンプーを使用していただいております。コラージュフルフルシャンプーにも抗真菌剤が含まれておりますが、薬の効果を発揮させるために、泡を5分ほど付けっぱなしにしてから流すことがポイントです。したがって、泡を放置している間に顔面や体を洗い、最後にシャンプーを流すといいでしょう。
ご興味があれば当院のホームページもご覧下さい。