皆様が病院・診療所を選ぶ基準は何でしょうか？やはり自宅の傍にある所から検討するのではないでしょうか。また、そこの看板に表示のある診療科（標榜科）を同時に目安にするでしょう。ただしこの標榜科は、医師免許を持っていればどの科を表示してもかまわないことになっています。そこで被害（？）を受けているのが皮膚科です。他の科の先生が開業する際に、看板に皮膚科を入れたいために皮膚科に数ヶ月外来を見学に来ただけで、開業後に皮膚科を標榜することが良く有ります。逆に我々皮膚科医が、他の科に数ヶ月見学に行くだけで他の科を標榜することはありませんので、大変不公平ですし、患者様にとっても不利益をこうむることは目に見えています。
そこで、1つの目安になるのが、標榜科の専門医を持っているかどうかです。皮膚科であれば、認定された病院にて、5年以上の皮膚科の経験を持ち、論文を3篇以上、学会報告・講習への参加を規定の回数終了後、筆記・面接試験を経て受け取れる資格です。その後も5年ごとに一定の単位を取得し続けなければ資格を更新できません。是非皮膚科を選ばれる際の目安にしてみてください。